2008-07-21(Mon) 15:06:06
そして運転手さんの方は、私にぶちまけてスッキリしたのか、私が絶対に口を割らないとあきらめたからか、その後いつものようにコロッと機嫌が直った。転職の話も、全くしなくなった。
直ったどころか、上機嫌になった。 つい先週、彼の娘が小学校に入学した。それを待っていたかのように、バイクを買うのだと言う。 幼稚園の間は、通園に奥さんのバイクが必要だったが、小学校は近くて徒歩で行ける。だから、奥さんと自分の今のバイク2台を売って、新しく大きなバイクを買いたいらしい。 それでもお金が足りないので、また前借りできないかと言ってきた。 ありえん。「前の借金も返し終わってないのに、それは無理でしょ。」と断る。 さすがに本人もダメもとだったらしく、あっさり引き下がった。今のバイクだって、決して古くはない。奥さんも買い替えに反対だと言う。 それであきらめるかと思っていたら、結局銀行でローンを組んで購入した。 彼の私生活に介入する気はないが、面識のある奥さんや小さな娘さんを思うと、気の毒になる。 聞いてみると、月々の返済額は基本給を越えている。貯金を取り崩して返していくから大丈夫と言う。それでも足りなかったら、奥さんの実家がマイホーム用にととってくれている牛を売るからいいんだと言う。 ん?これって単なる無計画な浪費癖なのでは? そこでにわかに、先日口論の中で出た彼の一言が頭に浮かぶ。 「前の雇用主は月に○○ルピアくれてたけど、噂になったりしなかった。どうして今回だけそんなこと言われるんだ?」 は?今なんつった? それは耳を疑うほどの額だった。私の知る限り運転手の一般的な給与の倍以上、そして先だって彼が前借したのと同じ額だった。それがひと月に懐に入ってきていたのだ。 ちなみに前雇用主は日本人、夫と同じ会社だが帰宅が早い、そして単身赴任に近い状態だった人である。家族の分の運転距離や、残業の多い夫のための拘束時間などを考えると、感覚的に労働は倍近くになっているだろう。 つまり、彼からしたら、労働は倍になっているのに、給料は半分になっているということになる。 会社には一応目安となる規定はあるが、実際に雇うのは個々人である。つまり個人契約なのだから、いくら払おうが他人がとやかく言うことではない。 実際、一時でも気前のよい雇用主についた幸運を、それと割り切れるだけの分別が彼にあったなら、別に問題はなかったろう。ちゃんと貯金もあって、前借することもなかったかもしれない。 問題なのはただ一点。雇用主が変わっているのに、彼が変わってないことだ。 余るほどお金があった時と同じように、欲しい時に欲しい物を買う。夜な夜な遊びに出てぱーっと使う。挙句にこそこそ小銭稼ぎをする。 杜子春か、君は。 残念ながら私は仙人ではないので、雲台峰には連れていけない。 |