笑門来福ジャワ島日記

5児の母のインドネシア通信
  [ 謝罪事情 ]
2008-05-18(Sun) 21:33:31
友人親子と日本食レストランに食事に行った時のこと。

友人は最初のオーダーの時に、食後のアンミツを頼んだ。食事が終わっても、他の友人がフルーツパフェを食べ終わる頃になっても、出てこない。これは忘れてるにちがいない、とウエイターのお兄さんを呼ぶ。

私「アンミツがまだ来てないけど。」←一応インドネシア語
マス「○○ハビス。」※マス=若い男性を指すインドネシア語。ハビス=なくなった
私「え?何がないって?」←ボキャ貧なので特殊な名詞はわからない、たぶん『アンコ』
マス「○○ハビス。」
私「ともかくアンミツはできないのね?」
マス「○○ハビス。」
私「だーかーらー、アンミツは作れないのね?」
マス「○○ハビス。」
私「・・・・・・・・・・わかった。もういいよ。」

そうなのだ。
インドネシア人。なかなか謝らない。そして必ず言い訳をする。
アンコがないのが悪いのさ、僕は悪くない!

よく、「日本人に比して、多くの外国人は滅多に謝らない。」と聞く。謝ることは自分の非を認めることで、相手への降伏や服従、賠償責任を示す。侵略などの悲惨な歴史を持つ国民ほど、謝ることには大きな抵抗があるという。

我が家の運転手さんもそうだ。小さなことは比較的簡単に謝る。でも、謝った後も必ず言い訳をする。ちょっとでも行き違うことがあると、別に咎めてもいないのに、「聞いてなかった」とか「いつもと違う」とか「体調が悪い」とか、まず言い訳をする。

これはこの国の労働環境も影響している。圧倒的な買い手市場である。謝ったら最後、全責任を負わされて解雇されるかもしれない。だから、悪いと思っても簡単には謝らない。手違いがあったら急いで言い訳する。決して私が怖いわけではない。

ついでに言えば、これらの言い訳も必ずしも真実ではない。嘘も割と簡単につく。
先のアンミツの件も、じゃあなんでオーダーした時に言わないんだ、と日本人なら思うだろう。もしかしたらオーダーを忘れていて、適当に嘘をついた可能性も大いにある。

私も一応「正直」や「潔さ」を美徳とする日本で育ったので、来た頃は「何なんだ、この人たち」と不快に思うこともあった。でも、これは決して彼らが不真面目だったり卑怯だったりするわけではなく、私たちとは「人として大事なこと」が違うだけなのだと気がついて、腹が立たなくなった。

インドネシア人は、「釈明」や「その場の円満」を重んじる。だから、正直に言って波風立てるより、言い訳や嘘を並べて穏やかにやり過ごす方が、むしろ彼らにとって誠意なのだ。それをいちいち真に受ける方が野暮なのだ(もちろん、ビジネスではそういうわけにはいかないだろうが)。

日本にも『嘘も方便』ということばがあるくらいだから、そういう考え方がないわけではない。言い訳をしてもらったり、嘘をついてもらったりした方がいい時だってある。その基準や許容範囲が、彼らとはちょっとちがうだけなのだ、たぶん。

次はどんな言い訳が聞けるのか。この頃はちょっと楽しみでさえある。

ひすけっと

どこかで濁点を落としたらしい
もしかして「こんなのビスケットじゃない」と
言われた時の言い訳のためか?
インドネシア事情TB : 0CM : 2
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