笑門来福ジャワ島日記

5児の母のインドネシア通信
  [ 今そこにある危機・真剣な話 ]
2008-08-09(Sat) 09:52:04
全然平和じゃなかった。

ブログ「現代インドネシア事情」より。

インドネシアの北スマトラ州アサハン県保健局は7日、県内のアイルバトゥ村で鳥インフルエンザの集団感染が発生した疑いがあることを明らかにした。

県保健当局によれば、同村では7月末から8月初めに3人が死亡。さらに子ども9人を含む13人が高熱など鳥インフルとみられる症状で入院した。死亡した3人は既に埋葬されているため、入院した13人の血液サンプルをジャカルタに送り、感染の有無の確認を急いでいる。(以上、8月7日15:53時事通信から)


集団感染。

その意味するところは?集団でトリを飼っていた人たちのトリ→ヒト感染か?それとも、ヒト→ヒト感染の結果の集団感染か?
この状況においても、今でも裏道には普通にニワトリが歩いている国である。ガードが甘すぎて、どこから水が漏れているのかわからない。

会社でタミフルやオープンチケットを確保しているところは多いと聞くが、うちはまったくそんなことはない。発生例が少ないため、西より東はまだ呑気な雰囲気が漂っている。このブログでアドバイスをもらったこともあり、そろそろ真剣に考えた方がいいのかな、と思った矢先。

領事館にはタミフルの備蓄がある。それについて質問が相次いだのか、領事館から説明文書が出されていた。詳しい文言は忘れたが、「タミフルはあくまで処方薬。医師の診断がなければ処方できない。領事館のタミフルは最後の手段。まずは個々人で対処していただきたい。」といった内容だった。もちろんばらまくわけにはいかないだろうから、仕方ないと思うが。
要は「最初から領事館のタミフルをあてにしないでね」ってことだな。

これを読んで決心し(遅いって)、すぐになんとかタミフルを手配してもらった。
個々人でって言われても、医療関係にツテがない人はどうするんだろう。

そもそも、その「医師の診断」がちゃんとできるのか、と不安に思う。
すでに埋葬されて死因のわからない3人。他にも、なんだかよくわからないまま死んじゃった人や、逆によくわからないまま治っちゃてる人もいるんじゃないのか。

ジャカルタ大使館HPより。

具体的には、フェーズ4宣言前の段階で「予め今後の退避の可能性も含め検討してください。」という情報を出すことになっているが、これは、(中略)リスクを限りなく小さくしたい人、家族や職員のうち退避が可能な人については、この最初のタイミングで退避して頂く必要があるということである。このタイミングを逃すと、帰る手段が無くなるかもしれないとの前提に立って頂き、より客観的な誰に対しても説明できる根拠が必要だから2番目の情報が出るまでじっと待っていようとは考えないで頂きたい

現状が正確に把握できないので、早め早めの対応をするしかない。帰れる人は帰れるうちに帰りなさいよ、ということだ。家族の帰国命令を出す企業が相次いでいる。

まだ帰れない。とりあえず今できること。
情報源の確保。
家族全員がすぐに帰国できるくらいの現金を金庫に保管。
2週間分の食料品・日用品の備蓄。

ホントは、このくらいの危機管理は、日本で普通に暮らしてたって必要なのよ、って誰か言ってたっけ。
インドネシア事情TB : 1CM : 4
  [ 買い物テク事情 ]
2008-08-08(Fri) 20:42:17
またまたやってきた、週一回の買い物の日。

運転手さんは、芳香剤がほしいと言って、駐車場から上がってきた。いつも使っているものを見つけて、「いや〜ママさん、ここのは安いよ〜、なんで〜?」なんてほざいて言っている。
メイドさんは自分のものは別会計で買っている。

よしよし、平和だ。

ところがこの日、他の客にやたら声をかけられた。
どうやら中国人に見えるらしい私(いや、マツには負けますが)。めっちゃ普通に話しかけられ、早口で聞き取りにくいが、「カードで払う?」とか、「BCAカード持ってる?」とか言ってる。

何?と思ったが、心当たりはあった。

スーパーやマーケットには日本に比べ、何かとキャンペーンが多い気がする。車が当たります!とか、カード作ったら何割引!とか、いくら以上でキャッシュバック!とか、しょっちゅうやっている。特にカードに関するキャンペーンはレストランなどでも多いので、使うとずいぶん得なのだろうが、スキミングが怖くて使ったことがない。
「○個買ったらもう1個おまけ」というのは日本のテレビ通販以上に得意技。あちこちに「GRATIS(タダ)」の文字が躍っている。1個でいいから半額にしてほしい。

こういう大きいスーパーでは、町の小さい雑貨屋が仕入れのための買い物をしていたりする。つまり、売る方も商売なら買う方も商売というわけだ。仕入れ値は少しでも安い方がいい。

ひと目でそれとわかる大量の買い物をする人たちが、時々レジの前あたりに陣取って、キョロキョロと客の物色をしていることがある。
そして、これという人を見つけては、「お一人様○個まで」のインスタント焼きそばを「ひと箱持ってレジ通ってくれない?」とか、「この食用油を買うと砂糖が半額」の油を買っていく人に「この砂糖一緒に買ってくれない?」とか話しかけているのである。私も話しかけられた経験が幾度となくある。

果たしてレジの横には、「BCAカードで10%ディスコン(割引)」の垂れ幕が。やっぱり「カード持ってるなら一緒に払ってよ」というわけだ。まったくたくましいな、インドネシア人。

それにしても。

10%か。大きいな。誰か持ってないかな(キョロキョロ)。

ディスコン
インドネシア事情TB : 0CM : 0
  [ よさこい祭り in インドネシア ]
2008-07-05(Sat) 15:24:04
誘われて、よさこい祭りに行ってきた。

なんでここでよさこいかというと、当地は高知市と姉妹都市らしい。2003年に、日本ASEAN交流年の記念行事として始まったと、パンフレットに書いてある。
それからおそらくここでは盛り上がり続け、今日も小学生から社会人まで25チームもの参加があった。みな衣装も化粧もとても凝っていて、それを見てるだけでも楽しい。踊りもとても上手だった。

その地元の盛り上がりとは対照的に、会場に日本人はほとんどいなかった。私を誘ってくれた外交官夫人と、よくわからないままに校長先生に言われて来た、この春日本人学校に赴任したばかりの単身の女先生2名、計3名こっきりの審査員。それ以外には、2〜3家族を見かけただけだった。

私たちは、日本人だというだけで、正面の特等席に案内され、すれ違う人たちからも声をかけられた。
遠い街からわざわざやってきた日本人(留学生?)数名を含むチームには、熱狂的なファンもいるようで、彼らの踊りが始まった途端、女の子の集団が前に出てきて声援を送っていた。

日本の踊りを一生懸命踊っている外国人を見るというのは、なんだかうれし恥ずかしい気分だ。日本でフラメンコを見るスペイン人や、フラを見るハワイ出身者はこんな気分なのか?とまたまたしょうもない想像をする。

そして、日本は、彼らの憧れや期待に応えられる国になっているだろうかと、ふと思う。

帰ってから、「来年は審査員をやる。それとも、日本から審査員を呼ぶ?いや、どうせならチームで呼ぶ?いやいや、この際自分で出ちゃう?」とつぶやいては、家族から「始まった…」という目で見られる。

そんな相変わらずな41歳の誕生日。


よさこい1

衣装や化粧はやっぱりなんとなくエキゾチック
こちらなぜかジュディ・オング(しかも金)←わかるか?この例え

よさこい3

写真を撮ってたので便乗して撮らせてもらったら
「日本人?じゃあ一緒に写って!」と逆に撮られてしまった
ちなみにバックは会場隅に設置された撮影用スクリーン

よさこい2

両頬に日本とインドネシアの国旗をペイントした高校生チームの男の子
仲間に冷やかされてすごく恥ずかしそう
「踊り上手だったよ」って言ったの、ちゃんと伝わったかなあ




インドネシア事情TB : 0CM : 3
  [ 少年サッカー事情 ]
2008-06-23(Mon) 08:11:19
今日は2号の所属するサッカー部の練習試合が行われた。

ここではサッカーは割と人気のあるスポーツのようで、ヨーロッパで大きな試合のあった翌日など、運転手さんが寝不足の目をこすっていたり、路上で観戦する若者の様子が新聞に出てたりする。運転手さんは、週末ごとに仲間とサッカーに興じているようだ。道端では、裸足でサッカーしている子をよく見かける。
国技とも言われるバドミントンは、時々新聞には出ているが、実際にやっているのをあまり見かけることはない。屋内スポーツは庶民的ではないのかもしれない。

さて、やってきたのはインターナショナル(金持ちボンボン)チームと、地元サッカースクール(精鋭ぞろい)チーム。
人気スポーツとはいえ、スパイクを履き、揃いのユニフォームを着てゲームができる子どもなんて、ごく限られている。やっと集まった3チームで、リーグ戦&決勝戦を行った。

どちらのチームも貪欲さが全く違う。ファウル、タックルなんのその。
我が日本男子チームは、おとなしく育ちのよい坊ちゃんの集まりにしか見えない。そばを走りつつも手も足も出せず、むざむざ自陣に食い込まれていく様子は、まるで相手チーム(つまり日本チーム)からガードしてるかのようでさえある。

そんな彼らも、接戦の末破れ、3位に終わった時には、目を真っ赤に腫らして控席に戻ってきた。
(泣かしたのはきっと半分くらい監督=夫だが)

男の子の悔し泣きを久しぶりに見た。いいなあ。活きのいい魚みたいに、感情がピチピチ跳ねている。抱きかかえて頭をくしゃくしゃってしてやりたくなる。くしゃくしゃって。

私は、「治る怪我ならいくらでも」どころか「たとえ治らない怪我でもそこから学ぶことはたくさんある」主義だったのだが、この環境と年齢のせいで、最近はすっかり守りに入っている。昔、知り合いが「(一人娘に)しなくてすむ苦労はさせたくない」と言っていたのを聞いて、「そんなバカな」と思ったけど、たぶん苦労は買わないと思う。

でも、こんな涙さえ子どもに流させたくないと思うようになったら、親を引退した方がいい。子どものためにも。

夕陽


向かって走っていったら
よだかみたいに燃えてしまいそうな
南国の夕陽



インドネシア事情TB : 0CM : 3
  [ インドネシア人看護師(3) ]
2008-06-16(Mon) 17:23:08
記事の中には、ちょっと気になる部分もある。
2年前に試験的に受け入れたフィリピン人介護士さんの話。

彼女たちはホスピタリティーにあふれていました。大家族の中で生活していた方が多いので、高齢者をいたわる気持ちをすごく持っています。病棟に入院している患者さんたちを見て、「何で家族が見舞いに来ないんだ」「かわいそうだ」と話していました。

インドネシアの人も同じように家族意識が強いので、この話はよくわかる。
ここにもまた別の「意識の壁」がある気がする。
彼女らの価値観は、多様化の進んだ日本ではそぐわない場合が出てくるだろう。単純に「かわいそうだ」と見ることが、患者や家族を傷つけたり、パターナリズム(家父長的温情主義。保護や配慮はするが、権利は認めない態度)に陥ったりする可能性がある。
と同時に、彼女らのインセンティブ(動機、刺激、誘因)にも関わってくるだろう。

でもそれは裏を返せば、ここで婦長さんがホスピタリティーと表現しているように、「家族を大切にする素朴な優しさ」でもある。
Aちゃんのママも、「(衛生面はさておき)看護師さんたちはとても優しかった。」と言っていた。ナースコールも気兼ねなく押せたし、押すといつでもニコニコしてやってきてくれたそうだ。
(2つ前の日記のコメント欄参照)

インドネシア人の、長所が活かせて短所が補えるような、そんな人材育成・人材活用になるといいなと思う。それはきっと、日本の医療現場にもいい刺激になるはずだ。
インドネシア事情TB : 0CM : 2
  [ インドネシア人看護師(1) ]
2008-06-14(Sat) 09:26:18
先週まで2週間、4号の一番仲良しAちゃんが腸チフスで学校をお休みしていた。

腸チフスというと、日本では新聞に載るような病気なので一瞬たじろぐが、それはあくまで防疫上の必要からである。ここではわりとよくある病気で、2月に幼稚園の先生もかかった。治療法も薬も確立されていて、だいたい一週間ほどの入院で完治するようだ。

ところが、その一週間の入院生活は、Aちゃんママには驚きの連続だったらしい。

ナースコールで呼ぶと、医療用手袋をしたままやってきて、そのまま作業に当たる。
排泄のお世話をした後、手を洗うこともなく点滴を操作する。
採血では、血管に針だけを刺し、その出口から垂れてくる血の滴を試験管で受ける。
「えーっ」と声を上げそうになること、一度や二度ではなかったらしい。

Aちゃんが入院したのは、外国人や華僑が利用するインターナショナル系高級病院である。そこでさえそうなのだから、ローカル病院は推して知るべし。ここでは誤診は当たり前なのだが、院内感染とか医療過誤とかもごまんとありそうだ。
(先日来、世界的に流行中の手足口病がここでも流行ったが、ローカル医に診てもらった子はアレルギーと診断されていた。手足口病そのものを知らないのではないかという話だった。)

「インドネシアから看護師さんが来るけれど、日本でやっていけるのかしら?」という彼女の不安は最もだと思う。

確かに、「意識」や「常識」の壁を越えるのは並大抵のことではないと思う。
私も、イスラムでは左手は禁忌だとわかっているのに、物の受け渡しについ左手が出てしまう(レベルはかなり低いが)。
看護師さんには、相当の努力が要求されるだろう。

と同時に、日本人側の壁も想像できる。
彼女のような経験があるならまだしも、先入観だけで見てしまう人がいないだろうか。日本人の中に、東南アジアへの差別意識はまだまだ根深く残っている。私の中にも。
患者側が看護師を選べるといいのかもしれないが、現実には難しいだろう。  

そのお互いの垣根を越えるには、制度や体制も大事だが、何より個人の知識や経験がものを言うと思う。彼女の今回の体験がそうであったように。

人は人の中で変わる。人によって変わる。自分で変わる。

記事

保健相が「批判されてイメージが悪くなる」という駄々っ子のような理由で
鳥フル死者数の発表を半年に1回にしたいと言い出し
世界中の専門家から反発を受けたらしい(そりゃそうだろ)
大臣が個人の努力をフイにするようなことしないといいけど



インドネシア事情TB : 0CM : 2
  [ 金持ちのすることと言えば ]
2008-06-03(Tue) 09:40:21
これじゃわかりやすすぎだろう。yahoo!ニュースより。

[ジャカルタ 1日 ロイター] インドネシア人の作家Tung Desem Waringin氏が1日、書著のプロモーション目的で飛行機から現金1億ルピア(約113万円)をばらまいた。地上では貧しい地元住民が紙幣に殺到した。
同氏は、首都ジャカルタの西75キロのセランで現金をばらまき、主催者によると約500人が現金を手にしたという。
インドネシアでは数百万人が1日当たり2ドル(約210円)以下で生活している。
「ばらまき」は、当局からの許可を得られないまま強行された。


先日地元のじゃかるた新聞で、社会の格差がますます大きくなっているという記事を読んだ。
50億ルピア(約6千万円)以上の貯蓄がある人が2万6千人。10億以上になると15万4千人で、ここ3年で16%増らしい。
対して貧困層は昨年の3千7百人から4千6百人へ。全人口に占める割合は、16%から20%に増えているそうだ。
富裕層増加の理由は、鉱業やアブラヤシ農園の株価上昇だそうだから、今回の石油値上げで格差はもっと広がるだろう。

ちょっと日本人には想像しがたい格差である。
そもそも、今の日本には「貧困層」というものが存在しない。…とちょっと前までは自信を持って書けたが、これから先はわからない。ワーキングプア、年金制度の崩壊、社会保障制度の限界。日本の先行きも決して明るくない。

それでも、現大統領の支持率は50%。なんと就任時は80%だったらしい。

この、バカ高い支持率といい、極端な現金ばら撒きといい、インドネシアの人は良くも悪くもまだ夢を持っているのだなあと思う。
金持ちになって田舎に錦を飾るとか、ヒーローが世の中をよくしてくれるとか、おそらく高度成長期の日本が見ていた、そしてもう見なくなった夢だ。
こうして後進で発展していく国に、先進国の轍を活かすのは難しいのだろうか。いずれにしても、選んでいくのは、インドネシア自身だ。

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一番高額紙幣でも10万ルピア(約千2百円)だけど
感覚的には万札に近いかも
インドネシア事情TB : 0CM : 0

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